結果がすべての資本主義社会に生きている人は、すべからく自分に厳しい人ばかりです。
大量消費社会構造になってからというもの、人は生理的欲求と安全欲求が満たされてからはもっぱら、コミュニティからの承認欲求と自己実現の欲求を満たすために動くようになりました。
英会話、スポーツクラブ、資格取得の社会人向けスクール。これらのビジネスがいついかなる時代も衰えないのは、皆が「こういう自分になりたい」という欲求を抱えており、それに応えるべく企業がマーケティング4.0を発動しているからなのです。
自己実現欲求には終わりがありません。従ってこのビジネスモデルはいかようにも拡大できるのです。フィットネスクラブであれば5kg痩せたら次は10kg、その次はボディービルダーを目指すボディメイクコースに申し込む、などと言ったように。
理想の自分に近づくというのはとても高尚な生産活動です。自分を高めあうことが出来ればその分、理想の社会に近づけます。
自己実現欲求は自分をより高次の自分に近づけるという正の働きをする一方で、「自分に無理を強いる」「理想の自分になれない自分を責める」という負の働きをする場合があります。
わたしも例にもれず自分を責めてしまうタイプの一人です。
何か新しいことを始めても、思うような成果や効果が出ないと、すぐに絶望して諦めてしまいます。
長続きしないっていう方、結構いると思います。
そういう方はおそらく私のように、目ぼしい成果が出ないことによって自己実現行動がだんだんと苦になってきて、しまいには挫折してしまうのです。
そういう方のために、今回わたしが伝授するのは「自己実現活動を挫折させないための方法」です。正しい方法で自己実現を目指し、理想の自分へと近づきましょう。
Contents
新しいチャレンジを習慣化する5つの思考
完璧主義を捨てる
この記事はマインドセットに関する記事なので、まずは今の自分の心の持ちようから見直します。
日本人は真面目な人ばかり。常に全力投球でベストな結果を導き出そうとします。職場においてもそうですよね。低コストで最大の結果を出せるように皆さん必死に働いています。
一分のミスも許されない場合もありますが、せめてプライベートだけはその完璧主義を捨てて、存分に自分を甘やかしてあげましょう。6割の達成度で良しとします。これは私の知り合いの精神科医が言っていた言葉なので、皆さん安心して信用頂ければと思います。
継続したい習慣、達成したいゴールを明確にする
ダイエットなんかは分かりやすいですね。「今からマイナス5kgを実現するために週に一回、3km以上ランニングする」ですとか、「夕食のみファスティングドリンクに置き換える」など、自分が行動すべき内容を書き留めておきます。ダイアリーかメモ帳で構いません。文字化することで思考がクリアになり、やるべきことが明確になります。
また、高すぎる目標は禁物です。自己研鑽が長続きしないという方は目標が高すぎるという特徴があります。
結果は、一朝一夕には手に入らないということを理解する
誰だって少しの努力、もしくは短期間で理想の自分を手に入れたいと思っています。人間とはそういう生き物です。そうでなければ「聞き流すだけで身につく英語教材」や「飲むだけで痩せるサプリメント」が流行らないはずがありません。
なかなか思うような結果が出ないと、モチベーションを保てなくなってしまったりすることもありますが、最低でも1ヶ月は毎日続けて、「効果がすぐ出ないのは当たり前」と思うようにしましょう。石の上にも三年です。
一日のワークアウトを記録し、積み木を一つ積み上げたことを褒めてあげる
大事なのはその日のワークアウトを認めて、小さな目標を一つ達成したことを認識することです。こちらも達成したいゴール同様、ダイアリーかメモ帳に書き留めておくと良いでしょう。「過程」を記録することで自分の積み上げた努力が可視化されます。自分への大きな自信につながるでしょう。
筆者はその日のワークアウトをカレンダーにすべて書き込み、金色の可愛い「よくできました」シールを貼っています。
焦りや苛立ちを感じず、ただ目の前にあることを黙々とこなす
ローマは一日にして成らず。焦りは禁物です。何かを成そうとするには、必ず時間が必要です。結果が出るまで、ただ淡々と目の前にあるタスクをこなしましょう。今日の積み上げは、必ず明日の成果へとつながります。
以上の5つの原則を常に念頭に置き、毎日繰り返しましょう。1日、2日、3日、1週間続けることが出来れば次第に習慣化します。
新しい習慣(ルーティーン)は朝時間に行うべし
ダイエットのための運動や英語の勉強、資格試験の勉強など、自己研鑽のために新しい習慣を始める場合は、朝時間に行うことをおすすめします。
朝時間が一番ドタバタするっていう方、多いと思います。
誰だってあと5分寝ていたいし、朝食の準備に自分の身支度に子どもの送り迎えにと、現場は目の回るような忙しさだと思います。
なので、家族が起きだす1時間前、例えば朝5時に自分だけ起床し、自分だけの時間を持つのです。いわゆる、「朝活」です。
朝時間は体力、気力共に十分にある状態であり、クリエイティブな活動をするのにもっとも適した時間とされています。一番思考がクリアになるのです。
体力と同じように、人間の「気力」も、一日で使える量があらかじめ限られています。この気力のことを、ローラ・ヴァンダーカムは「うまくいっている人は朝食前にいったいなにをしているのか」という著書の中で「意志力」と呼んでいます。
人間の脳は思考を実際の行動に移すのに労力を要するように出来ているのですが、朝は意志力が豊富にあるので、この「思考」と「行動」の壁(障壁)がとても低くなっているのです。
ですから、夜だったら「明日に回してしまおう」という面倒な事務処理も、「疲れているから脳が働かない」という勉強も、朝時間であればすんなり行うことが出来るのです。朝活は人間の脳科学の理論に沿った、優れたライフスタイルの推奨なのです。
スターバックスCEOやスティーブ・ジョブズなど、世界的に成功しているインフルエンサーは、朝時間を上手く活用しています。
何もしない日があっても自分を責めない
何をするにもやる気が出ない日があっても、疲れてしまって何もしない日があっても、「自分は今日の積み上げを達成できなかった」と言って自分自身を責めないようにしましょう。
週休二日制という習慣があるように、キリストが日曜日の労働を禁じたように、人間は休息がないとそのうち壊れてしまう生き物です。毎日コツコツ継続することは大変立派ですが、何らかのアクシデント(例えば病気になってしまった、など)でワークアウトを実行できなかったとしても、それは「事故」として諦めましょう。また次の日から頑張ればいいことです。
まとめ
如何でしたでしょうか。今回は「新しいことを始める際の心の持ちよう」について詳しく見てきました。
マインドセットに正解はありません。今回の記事も参考になる人とならない人が当然いることでしょう。
大切なのは「心地いい」と自分が感じること。わたしは今回の内容で精神を整え(加えていつもやっている瞑想のおかげで)心身ともにバランスの良い状態を保てています。
今回の記事が、皆さまの一助となれば幸いです。
次の記事でまたお会いしましょう。